世界史の構造

世界史の構造

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著者柄谷 行人
出版社岩波書店
出版年月2010年6月25日
ISBN/規格番号978-4000236935
定価

商品について

経済学者のカール・マルクスは「生産様式」の観点から世界史の発展について考えました。

これに対して本書は「交換様式」に着目しています。

著者の言葉を借りると本書は、
「交換様式から社会構成体の歴史を見直すことによって、現在の資本=ネーション=国家を越える展望を開こうとする企て」
ということになります。

著者はこの考え方について、自著「トランスクリティーク ー カントとマルクス(2001年発行)」で提示し、さらにその考えのダイジェスト版として「世界共和国へ ー 資本=ネーション=国家を超えて(2006年発行)」を出版したと言います。

これら2冊で示した考えの、かなり核心的な部分について述べつつまとめたのが本書です。

大きく四つの部で構成されています。

第一部 ミニ世界システム
第二部 世界=帝国
第三部 近代世界システム
第四部 現在と未来

第一部では未開社会(氏族的社会など)について述べ、そのころには交換様式A(互酬:贈与と返礼)によって社会が形成されていたと説明されます。

第二部では国家の形成に触れ、交換様式Bは国家による略取と再分配であるとされます。政治的権力による世界形成です。

第三部で示される交換様式Cは貨幣と商品の交換であり、これは都市において信用の力をともなって行われ、経済が発達したとされます。

そして、近代世界システムにおいては交換様式Cが支配的となります。しかし、交換様式AやBが消えてしまうわけではありません。

著者はさらに、交換様式Dを提唱します。これが『「資本=ネーション=国家」を越える展望』に当たります。

現在の世界において、実現には至っていない著者の考えについては、本書にてご確認ください。

                                                                                                                       2023年1月の買取価格です

著者について

本書は、哲学者・文学者・文芸評論家である柄谷 行人(からたに こうじん)氏の著作であり、2010年に発行されました。

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