高価買取について。高価買取の実際

 高価買取について

 よく目にする標榜「高価買取」。
 何を持って高価買取とするのか、いまいち基準が曖昧だと思います。

 多くは販売価格の40-60%での買取を高価買取と謳っているのではないでしょうか?

 当店ではあまり高価買取を標榜していません。

 それでは「安く買っているのか?」そんな事もありません。

 その理由を説明したいと思います。

 世の中の多く本は高価買取になりません。

 本の買取価格は、需要、希少性などで決まります。
 希少性があっても需要がなければ、あまり積極的には買取できません。

 逆に需要があっても市場の供給量が余っていれば買取はできません。
 ではどういう時に高価買取になるのか?

 需要が十分に見込め希少性もあり、そして販売の単価が高い時です。

 仮に上記の条件を含む本がAとBの2種あったとしましょう。

 Aは販売価格が500円。

 Bは販売価格が10,000円。

 どちらも需要があり販売の確実性もあり、買取できる本です。

 仮に30%で買取した時、Aは350円の利益。Bは7,000円の利益がでます。

 ここで注目頂きたいのが「AもBも販売にかける手間はそんなに変わらない」という事です。ここで単価が関わってきます。

 要は、Bの本は単価が高いので、少々高く買取しても古書店としては利益が出せるのです。

 そう考えていきますと、ある程度の「高単価の本は高価買取になりやすい傾向にある」ということです。

 しかしながら一冊数千円、数万円、時に数十万円の高単価の書籍は、全国の古書の埋蔵量からして一部です。全ての方の蔵書を高価買取できるわけではございません。

 そういった理由から当店ではあまり「高価買取」を標榜していないのです。

 もちろん、価値ある本は高価買取していますよ。